とってもシンプルレーシングカートのマシン解説

flag_iconマシンの紹介

レーシングカートは、もっともシンプルなレーシングマシン。走るために必要なもの以外をすべて削ぎ落とすことで、軽量かつコンパクトな成り立ちを実現して、驚異的なコーナリング性能とクイックなレスポンスを獲得しています。
レーシングカートのシャシー(車体)は、鉄製のチューブを曲げて溶接したもの。サスペンションを持たない代わりに、シャシー自体がしなることでタイヤを路面へ適切に設置させ、トラクションとグリップを生み出します。
一般的に変速機構=トランスミッションを持たないので、ペダルはアクセルとブレーキのみ。ブレーキシステムは基本的にひとつしかなく、リヤタイヤのみに作用します。フォーミュラマシンのカウルのように見えるのは、空力パーツではなく、タイヤ同士の接触を防ぐための安全部品。

エンジンは100~125ccの単気筒。少排気量で大きなパワーを生み出し、構造がシンプルな2ストローク形式を採用しています。ひとつのギア比で低速域から最高速までをカバーするトルクバンドは、驚異的な広さです。
タイヤは、フォーミュラマシンなどと同じ溝のないスリックタイプ(雨の日には溝のあるウェットタイプを使用)。レース専用のコンパウンドは乗用車と比較にならないほど柔らかく、高速コーナリングの横Gで体がきしむほどのグリップ性能を発揮します。 そんなレーシングカートのレースは、比較的短い距離のレースを走る“スプリントレース”形式で行なわれるのが一般的。
それ以外にも、複数のドライバーが交代しながら長距離を走り抜く“耐久レース”、変速機構を備えたカートを使った“ミッションカートレース”、自動車レース用の広大なサーキットで行なわれる“サーキットカート”など、様々な種類のレースが存在しています。